AO後雑感

 あれから10日です。やっとこさ重い腰を上げて筆を執ることにしました。ですがもう1週間以上前のことですしね、どんだけ感情を表せるか。
 書きたいこといっぱいあるんで、とりあえず。長くなることを予測して続きに書きます。


 まず始めに、今回の合格に関してお世話になった全ての皆様に改めて感謝致します。資料の添削や面接指導をして下さった先生方、特に担任のS先生、気にかけ続けて下さったG先生、面接練習をして下さったS先生(顧問)には感謝してもしきれません。また、受験に当たり常に応援してくれた友人たちにも感謝です。同じ受験生で切羽詰まっているはずなのに、メールで結果報告をすると喜んでくれました。とくに推薦受験予定のA、U、Iの3人には大いに感謝です。ニッケメンバーにも支えてもらい、政経塾メンバーにも支えてもらいました。なにより、なんだかんだ言って受験させてくれた親と、支えてくれた家族には一番の感謝をしたいと思います。
 コメントもたくさんいただきました。一つ一つに返信できなくてごめんなさい。でも皆さんの気持ち、しっかり受け取りました。嬉しかったです。これだけ多くの人に支えられた、その人々との出会いをただただ幸せに思うばかりです。

 発表当日の昼頃書いた記事の投稿を済ませてすぐ、家を飛び出しました。JRに乗っている時からiPodを片手に音楽聴きっ放し。新宿から小田急に乗ってもなお聴き続けました。そのおかげか、1次発表前よりも緊張しませんでした。JRでは池袋辺りまでぐっすりしていましたし。でもそのリラックスは、どこかに諦めがあったからかもしれません。さすがにあの思い出したくないほどボロをさらけ出した面接で受かるはずが無いと思い込んでいましたから。それでも受かっていてほしいという願望は心の中に合って、enshinoの体には、合格を信じるenshinoと不合格だと思い込むenshinoがいまして。そのうち湘南台に着いて、テンションあがって来ました。
 バス停前には人が一杯です。ほとんどAO受験生のようでした。1次発表の時はバス内で1812年聞いちゃったから動悸が激しかったのですが、今回はあえて何も聞かずにいました。バス内で結果速報用のメールを打ちました。そこには一応「不合格」と書いていたのです。受かってても「不」を消せばいいのだから。心にはまだ「不」を消したい自分と、「不合格」と書いてしまう自分がいるわけでした。
 SFCの建物前について、さほど緊張もせず、階段を上がるとすでに一喜一憂する高校生がちらほら。いよいよ結果発表です。デカデカと掲示板が張ってあるわけではなく、A4用紙が1枚張ってあるだけの狭いスペースに人が群がっています。覗き込んで・・・
 あった。あまりにもあっけなかった瞬間です。涙も出ず、笑いも出ず。確認した瞬間手は携帯に伸びていました。すぐ電話とメールです。その間、涙も笑顔も無かったような気がします。ただ心は清々しかった。不安になってもう一度掲示板を見ると、やっぱりある。ついでに前の日に会った友人の番号も見ると、あった。よかった。
 これと言って突き抜けるほどの喜びも無く、じわじわとしたものが心の中を浸していきました。友人たちからメールをひっきりなしにもらい、そのうち実感がわくのでした。急いで小田急に乗り、町田から調子に乗ってロマンスカーに乗り新宿へ。その車内でゆったりしていたのか、結局興奮状態に包まれることはありませんでした。ただじっくりと喜びが満ちゆくだけ。その後、初台のオペラシティでシドニーフィルの演奏会。興奮はここでやってくるのでした。当日のドキュメントはこんなもんでしょうか。

 さて、10日経ったわけですが、そろそろ俺自身落ち着いて普通の受験生やってればいい物を、なかなかそうもいかないわけで。怠けてます。自分がばかばかしく思えます。いつもそうなんですが、でかい口叩いておいて、自覚はあるくせに行動に移せなくて、結局いつも口だけに終わるんです。怠けてます。これもどこかに安心感とそこから来るおごりが存在しているに違いありません。
 謙虚にいることをテーマに抱えていますが、それでも謙虚さは失ってしまったかなと。色んな方に祝福の言葉をいただきました。噂はすぐに広がるようで、合格の知らせは学校中はおろか、僕の予期せぬところまで飛び火していました。まぁ、ブログに書いている時点でそれは覚悟するのは当然ですが。見知らぬ同輩にも声をかけられたりして。そんなことがあってか、いつしか自分の中に祝われたい願望が潜んでいることに気がつきました。誰かに自慢したがってしまっている自分がいます。もう10日経っているのにも関わらず、傲慢さが自分自身を支配している、いや自分から傲慢になっているんです。謙虚さなんてまさに口ばっかり。自己嫌悪に陥ります。
 合格できたことは素直に喜ぶべきだし、それは家庭やら気心知れた友人同士やら(後述の)母校の人々やらと共に多いに喜ばせてもらいました。もちろん学校で祝福を受けた時は、ありがとうございますと、深々と頭を下げて何よりも感謝して来たつもりです。ですがやっぱりまだ何か抜けきらないところがあるようで。それは確実に自分の態度に表れていることは確かです。
 もうそろそろ現実に戻らなければならない。校長先生にも、お世話になった顧問にも、「ここで堕落しないで精一杯頑張って次に臨まないと」といわれているし、自分自身そうしないといけないと思う。ここで落ちぶれていたんじゃ本当の自分の実力を認めてもらえないと思うし、なによりずるいまま受験を終えることになりそうなのが怖いのです。AOで受かってしまえば他人より早く受験を終えられるのだからずるいという目で見られる。そう思わせないためには意地でも頑張り続けなければいけない。結局どこか周りに認められたい願望が残っています。「それもどうかと思う」という人もいるでしょうが、実はAOは当初、自身への挑戦という位置づけでやってきました(そのうち本命になりましたが)。そう宣言したたてまえ、さらに頑張り続けなければならないのです。
 あまりこの場で多くを公言することはできませんが、学校の方針として、また自分自身への挑戦として、1月のセンター試験を5科7目受験する予定です。ただ受けるだけでは意味が無いから常に高得点を狙っていきたい。その頑張りを発揮せねばなりません。でも今の自分はどうか、やはり怠けています。人によってはあと「3か月しか無い」という気持ちで臨んでいる人も多くその人たちの邪魔になるような怠惰な生活は決して送るべきではないですよね。
 こう書いておくのは戒めのため、そして実行できていない自分を自分で怒りとばしてやるためです。「お前宣言どおりにやれてないじゃないか」そう毎日言い聞かせるために書いています。明日からすぐとは言わないで下さい。でももう気持ちを切り替えなければいけない。ここ最近の授業態度といい、放課後や家庭での生活態度といい、自分でもヤバいという自覚があります。なんとかしなければという思いで一杯です。
 合格したことは大きな後ろ盾になるはずです。それがあるから大きな挑戦ができるはずです。ならば、合格をターニングポイントに気持ちを切り替えねば。もう切り替えのリミットは過ぎています。やれることから、次への対策を講じたいと思います。

 最後になりました。長い文章をお読みいただきありがとうございます。
 何よりも多くの方々の支えあってこその合格です。決して私一人の実績ではありません。今まで積み重ねて来た経験も、実績も、そこには私ではない誰かの支えというものがあり、つまり私一人が勝ち取った合格ではないわけです。何よりも感謝の念に絶えません。これから自分がどう身を振るか、まだ分りきっていませんし、まだ思考の揺さぶりをかけられたままであることに違いありません。ですが、何にせよ皆さんへの恩返しを私自身の頑張りで返したいと思います。

Comments

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AO後雑感」への1件のフィードバック

  1. いや〜なんかリアルですね〜心に何か伝わってきます。
    俺も他人よりも早く高校に合格したので、気持ちはすごくよくわかります。何しろ、まだ8ヶ月前の事だったんで。

    enshinoさんと違って、俺は喜びに浸ってしまったので、ずいぶん高校に入ってから苦労しました。enshinoさんはそうはならないと思いますが、自分のために頑張って下さい。自分を殺してまで他人に気を使う事はありませんよ。(すいません、表現が悪くて)enshinoさんの活躍、期待してます!!

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