おもんぱかって、つきすすむ – 「この状況で」への葛藤

分散登校が始まる週になるまでもう少し。自宅のリラックスチェアに腰掛けて、仕事をするでもなくMacを膝に置き、ものかきに耽る。こんな心落ち着けられる土日を過ごしていていいのだろうかと思う部分がある。世間は大変なのに。

「世間は大変なのに」

正直、その感覚から離れてしまっている自己認知があって、後からそれに気づいて自分にげんなりする。それが、日に日に増す。慮りが足りていない自分自身への嫌悪と、だからといって何かができるわけでも何かをしているわけでもない自分自身への嫌悪と。

せめてこうして書き記すことで、碇をおろし、いまここを見つめ、結局灯をともせるように、すこし「ぐるぐる」としてみよう。 続きを読む

期せずして最後になった学年通信に「担当者が書きたいことを書くコーナー」を載せた

ご存じの通りの一件があり、期せずして今年度がもう終わってしまいました。今年度、初年度なこともあり学年通信の担当になり、毎号平均2000文字程度(ルビの文字含む)の文筆をしてきました。どこかで「担当者が書きたいことを書くコーナー」というのをやりたいと思っていて、3月にそれを書こうと思っていた矢先の、突然の休校。なので、期せずして最終号となった学年通信に、無理やり「担当者が書きたいことを書くコーナー」をつくりました。自己満足満載な文ですが、書いたものを見返してみると、自分がいかに、ことばや書くことにこだわってきたのかが思い起こされます。では、ちょっとご覧ください。 続きを読む

リーダーシップと、本気であるということ:2019年の学びの振り返りとして

教員になって1年目となった2019年がもうすぐ終わろうとしている。多くの人が振り返りをしているのだが、私は今日、今年を締めくくる記事として、赴任して2ヶ月となった5月にあった、体育会でのエピソードを紹介したい。これまでも、子どもたちと関わる活動を通じて自分自身学びや気づきを得てきたが、生徒たちと日々生活をすると、多くの学びを得ていると思う。そのなかでも、忘れられない・忘れたくないと思える、「リーダーシップ」にまつわる話なので、書き出しておこうと思う。 続きを読む

#人事ごった煮 宮古島交流会レポート: 「ソトのこと・ナカのこと」

11月30日と12月1日、1泊2日の弾丸で宮古島に行ってきた。以前にもブログに書いたことがある人事コミュニティの「人事ごった煮」の超交流会と称して、ごった煮の常連でもあった元人事・現グランピング施設COOの方、そしてまちづくりのデザインを行う企業の宮古島での事業責任者の方のご厚意で、宮古島に人事界隈の人々が集まる、という会に参加してきた。すこし真面目なインプットをして、あとは食卓を囲んだり、風呂を共にしたり、お酒を介したりしながら交流しましょう、という会だった。

本当は行くか迷った。飛行機代もかかるし、行っても滞在時間は短いし、部活動もお暇をもらわねばならないし。それでも、教員になったから余計になのか、いろんなコミュニティに触れつづけながら、それを広げていくことに価値があると思って、思い切って参加した。そしたら、思った以上にインプットが多かった。

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[ORF2019 Pitch原稿] SFC、サラリーマン、そして教員へ:半年間で見えていること

去る2019年11月23日、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)が毎年開催する研究発表イベント “Open Research Forum” (ORF) にて、12分間でプレゼンを行うPitch企画に参加してきました。「SFCスピリッツの邂逅」と題された枠において、今回のORF2019のテーマであるBeyond SDGsをちょっと踏まえながら、教員になってのこれまでで思っていることについてお話する機会をいださきました。

1ヶ月前にはプレゼン資料提出ということで、当然ながらそんなに前から話す内容がまとまるわけもなく、とりあえず資料を作ったあと、久々にプレゼン原稿を作成し、何人かに見てもらいました。具体性が見えにく、そもそも言いたいことが定まっていない、などのフィードバックをもらいましたが、どれも図星に思えたまま、本番を迎えました。用意したスライドを10分程度で喋り終えてしまい、「やばい、2分あまった」となって、慌ててアドリブ。ただそのアドリブが、聴衆にいちばん受け入れられたそうです。

当日の様子は後日動画化されますが、先立ってここで原稿と一部スライドをご紹介します。(※追記:2020年3月18日に動画が公開されたので、記事の最後に張り付けています)

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「暖かさ」をつくりだす存在になりたくて

ふと、文筆をしたくなった。テーマはなんでもよかったので他人から募集した。そしたら思った以上にいろんなお題をいただいた。それで、一本すでに書いたのだが、他に「暖かさ」とか「心地よさ」とか「なぜ日本の若者たちは、見えない将来の漠然とした不安を覚え、目の前のことに注視できずに日々を憂鬱に過ごすのか」とか「文科省が提案する教員の変形労働時間制について」とかのお題をいただき、その辺をぐるぐるさせた結果、ちょっとした弱音の文章ができあがった。

なお、前述のお題にもどストライクでは応えていないし、他に「エモい、とは?」とか「偶然と運命の違い」とか「今いる地域の実情」とか「先週ほっこりしたこと」とかのお題も残っているが、それはまた追って。 続きを読む

「帰る場所」を、つなぎとめるもの

ふと、文筆をしたくなった。テーマはなんでもよかったので他人から募集した。そしたら友人が「自分が生まれ育った家という場所について」というテーマをよこしてきた。彼の家は、台風19号の冠水被害を受けている。それで少し、考えを巡らして、1,500字程度に収めてみた。 続きを読む

講演録:「採用活動」から、就活を考える

先日、『職業講話「サラリーマンとしてはたらく」』を書き終えてFacebookにシェアした。幸い、「いいね」を多くいただいたけれども、実のところ、あれを読んだ人がどんな感想を持ったのかが知りたかったわけで、もうちょっとコメント欄で対話をしたかったというのが正直な所である。あの文章はある意味、ここまでの社会人生活の、一つの区切りとしての棚卸しになったわけで、私なりの考え方として世に問うてみたかったものだった。

んで、実はあの職業講話の3日後、今度は仕事として、とある大学のサブゼミで、本業の一環として大学3年生向けのワークショップをさせてもらう機会をいただいていた。マーケティング関係のゼミで、弊社が協賛するゼミ対抗のマーケティング大会の運営をしているゼミの3年生向けに、就職活動をテーマにした勉強会をする、ということになっていたのだ。

で、案の定いろいろ間に合ってなくて、例の職業講話を終えてから間髪入れずに資料を作り始め、結果的にスライドの完成は講演の20分前だった。しかもそのときは、金曜日に石巻で職業講話をしたあと仙台泊、土曜日は大阪に移動して、日曜日は大阪で仕事、後泊して月曜日の昼頃に移動して昼過ぎに講演、という、かなりハードスケジュールのなかでコンテンツを作った。

その割には、というか思った以上に、私自身の「人事としての固定観念」を整理したものになったので、今回もまた書き留めておこうと思う。 続きを読む

職業講話「サラリーマンとしてはたらく」

2018年11月、311以降から関わってきた石巻の子ども支援の団体・一般社団法人プロジェクト結のご縁で、宮城県石巻市の内陸の方の中学校で職業講話に登壇させてもらった。私以外に4人の「社会人」がいて、木工職人・大学教授・管理栄養士・靴職人、というバリエーションがあるなかで、私は「東京の、無形商材である、マーケティングリサーチの会社の、人事をしている、サラリーマン」という、おおよそ中学1年生からしたら縁遠いどころかイメージすらつかないポジションの人間としてその場に赴いた。まさしく無理ゲーである。

みなさんがふだん、スーパーやコンビニで見かけるような飲み物・お菓子・食料品から、着ている服、スマートフォン、自動車や鉄道、ゲームやテレビや動画サイト、マンガや本や雑誌まで、ありとあらゆる「商品」や「サービス」のウラガワには、それらが売れるためのしかけが隠れています。私の会社は、そんなモノが売れるしかけである「マーケティング」をするために必要な情報を、アンケートを使って調べています。「世の中の人々は、どんな商品やサービスを求めているんだろう」「この商品をもっと買ってもらうためには何をすればいいんだろう」そんな、企業のお悩みを、調べることで解き明かしていく仕事です。私・遠藤は、そんな会社のなかで、一緒に仕事をする「会社の仲間さがし」をする【人事】という役割をしています。ちょっとイメージしにくい、「企業を支える仕事」「インターネットを使った仕事」「サラリーマンとしての働き方」を、お話します。

というプロフィール文だけ先に事務局に送り、結局資料作成は前日から当日にかけて突貫工事で作成した。だがその割には、というか、思った以上に、自分自身が「はたらく」ということをどのように捉えていたのかを捉え直す良い機会になったのは確かなので、ここに可能な限り話の筋を思い返して書き起こしておきたいと思う。

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リクエストに合わせて500字の文筆をしてみる

やるべきことが多いのに、やる気が出なくて、ヒマに思えていたので、ブログでも書こうかと思ったけど、書くネタがなかったので募集してみたのだが、いろんな人がいろんなリクエストをくれたので、書けるものは一つずつ500字程度で書いてみることにした。

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