最近、どーしょもないモブログばかりで、質が落ち始めてますね。すいません。書評書きたいと思います。
前回の「遺書」に続いて読んだのが、太田光・中沢新一の両者の対談である「憲法九条を世界遺産に」です。両者ともお友達というかお知り合いというか、そんな二人を憲法論議の定義で分類すれば「護憲派」とでもいえるのでしょう。でも、世間一般にいる護憲派とは違う感じがします。
なんというか、憲法を違った視点から見ることができたような気がします。世界遺産にしてしまおうという発想が僕には浮かびませんでしたし。100人村シリーズの著者である池田香代子氏の講演を聞いたときに、「憲法の英文は、We, Japanese で始まるから、憲法は日本人の宣言なのである」ということをおっしゃってまして、あぁ、そういう考え方なのかと感心しました。その考え方に近いものをこの本から見出しました。
正直、憲法をどうするべきか僕にはわかりませんよ。でもね、解釈の上でわかりにくい条文は書き改めるべきだとはうすうす考えていたんです。そんでも基本スタンスは変えるべきではないという、漠然とした考えのままでいたことも確かでした。この本を読んで、池田氏の講演を思い出して、「これは自分の立場を考える前に憲法ってものを考え直してみたほうがいいかな」と思えました。
大学に入ったら、個人プロジェクトとして憲法にアプローチしてみたいなと思います。俺独自の話し書き言葉で英文憲法和訳をしたり、もしくは過去のものから創憲を試みたりしてみたいなって。それをやる上でもう一度この本を手にしたいなと思います。
んで、実は僕がこの本で関心を抱いたのはむしろそこではないんですよ。
太田さんすげえやって思いましたね。本当に頭がいい人ってのはこの人かな、いや勉強しているからこそ・努力しているからこそ頭がいいんだなって思いましたよ。
世間では結構批判食らってるそうですね、俺はもともと太田さん好きですが。でもあの人の言うことは、世間一般の、いわゆるマジョリティーの意見とは少し違う立場にあるんですよね。「太田総理…」の番組でも、掲げるマニフェストには正直「はぁ?」ですが、言っている事をよくよく考えてみれば、その根本の想いは共通というか、僕も持っている想いに似た想いから出発しているというか、そんな感じなんですわ。
憲法論議そのものについてよりも、それを述べるために使われた思想やら文化・風俗やら、そんなもののほうが僕にとっては刺激的でしたね。宮沢賢治と思想の話が延々と続いていくのですが(僕はついていけていませんが)、なるほどそう繋がっていくのか、という発見が面白かったです。
結構内容が抜けてきています。もともと予備知識もないまま、俺がついていけない対談を読んでしまったわけですが、考える機会を与えてくれたことには変わりません。また読み返したいものですな。
「太田総理」毎週見てます。ああいう突拍子もないこと言う人は好きです。「政治」って堅苦しくて難しいモノだと思われがちですが、あれはわかりやすくていいですね。
俺も、正直護憲派です。表現は変えるべきだと思いますが、今、憲法を変えてしまうと軍国主義に戻りかねないからです。非戦・非核をせっかく貫き通してきたのに、台無しになってしまいますよ。
核を持たない国ほど強い国は、ないと思いますね。