「研究デザインのはなし」のスライドをアップする

慶應義塾大学SFC古石篤子研究会に所属している私は、大学院2年生の最終学期に当たり、なにか研究会のみんなに、そして研究会自体に貢献したいな、と思っておりました。個人研究が主体の古石研でしたが、私自身3年生の春から所属し、大学院に入ったあたりで、うちの教授が「多言語活動」というものに興味を示し、取り組みだします。

これは、チャンスだ。そう思いました。

個人研究をしているだけでは、なかなか一丸となって研究会に臨むという事が出来ないし、継続履修にもつながらない。なにか分かりやすいプロジェクトを前面に出す事で新規履修者も獲得出来るかもしれない。なにより「多言語活動」という活動がおもしろい(詳しくは、古石研FBページをご覧ください)。

「多言語活動をプロジェクト化しましょう」と先生に伝えました。それは、研究会として多言語活動プロジェクトにフルコミットする訳ではなく、あくまで「研究の一例」として多言語活動プロジェクトにみんなで取り組み、そこから得た知見を学期の後半で個人研究に活かしましょうよ、という提案でした。理論を文献でおさえ、活動案を実際に制作し、また子どもたちへの効果を評価する、という一連の流れを、個々に異なるテーマでの個人研究に活かせる、ということです。

んなわけで、とくに最後の学年である2012年は、このマインドで研究会に貢献しようということで、KJ法を応用した質的データ分析のワークショップと、ORFヘの出展プロジェクト、そして研究デザインに関するワークショップないしプレゼンを学部メンバーに対して提供してきました。

特に、研究デザインと分析WSはポイントだと思っています。なぜなら、「やり方も知らないのにいきなりは研究出来ない」、いいかえれば「経験も浅いのにタームペーパーを書くのはツラい」ということなのです。ある種のマインドセットがないと、タームペーパーの執筆というのはツラいもの。だからその考え方と方法を研究会内でシェアしようと思ったのです。

以下のPDFは、つい先日「研究デザインのはなし」と題したプレゼンをした際のスライドです。このスライドの内容は、僕自身がこれまで数本のタームペーパーと卒論を書くなかで考えてきた事をまとめたものです。しかしこれらは自力で身につけた訳ではなく、いくつかの授業の影響があります。例えば清水唯一朗先生の「方法論探求」や金子郁容先生の「概念構築(リサーチデザイン)」、山田ズーニー先生の「プレゼンテーション技法ワークショップ」といったものです。つまり、すべてSFCで得てきたことなわけです。

おかげさまで僕も、こんなのが書けていっぱしに学部生にそれを伝えていけるだけになりました。まだ道半ば、修論を頑張らねばならないのは当然として、研究会において共有知を蓄積していくことに精を出したいと思います。すべては、メンバーそれぞれにとって、納得のいくパフォーマンスのために。

「授業レポート・アーカイブ」をつくり出す件。

思いのほかしばらく重い腰を持ち上げずにやってこなかったことをここに実現させてみようという気になってしまった。それは何かと言うと、学部生時代の自分の学びの軌跡をアーカイブにすることだ。案外これは単純な話で、これまでに書いたレポートをPDFにすればいいだけの話だ。

そんなわけで、引用文献がきちんと明記されている(であろう)ものについて、とりあえずまずアップロードだけしてしまった。誤字脱字訂正もしていないのでいささかマズいけれど、もはやそれはそれで後から修正するとして、今はアップロードしてしまおう。当然、誤字脱字訂正や掲載取りやめ希望は随時受け付けてます。

レポートは、ある授業を受けて、その中身を咀嚼した上で作成した、その時の思考の足跡だといえる。私自身、まだ学会発表をしたり、論文投稿をしたりするほどの研究者ではないけれど、デザイナーさんたちでいうポートフォリオ(っつうんだっけ?)みたいに、書いた物をアップロードしておくことぐらいは、私の人となりを知ってもらう上で決して無意味ではないだろう。当然、大学院に入ってからというもの、自分の学問的バックグランドの薄さ、というか単なる知識不足にはたはた悲しみを覚えるが、あえて恥なんか感じずに、おおっぴらにしてしまおうと思う。

そんなわけで、カテゴリ「Papers」を、レポートや書き物のアーカイブとして利用し、時系列順や分野別、キーワードやタグで各レポートを整理できるようにしていきたいが、そんな暇があるならやることは別にあるので、まずはアップした物をひたすら載っけてみることにした。それが以下。

なお、これらすべての執筆物についての著作権は、Creative Commonsに従い、「表示−継承」として扱う。つまり、執筆されたものの改変は、その改変されたものが同じように外部に公開される場合にのみ許可される。当然、鍵括弧付き引用はいとわない。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この作品は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 継承 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。

そんなわけで、後輩の皆様が、このレポート群を参考にしてくださることを心より願うとともに、時おり自分も見返して赤面するのだろうなぁと思ってみたりする。

#sfc_commuIT 地域情報化論2011で発表するうぃる

表題の通り。

慶應義塾大学SFC政策・メディア研究科設置の授業で、「地域情報化論」というのがありまして、地域の問題をICTを用いてどう解決するか、というのが授業のテーマでして、まさにそれが最終課題のテーマになりまして、私は教育をテーマにそれを書きまして、それの課題を発表することになりまして、だから本文とスライドをアップロードします。見ながら発表聞いてね。

「地域教材化ポータルサイト」

卒業論文:普遍的なコミュニケーション能力と学校外国語教育 ~茨城県・英語インタラクティブフォーラムの調査・分析~

ここは卒論を避難させておくポストです。

2011-1-19提出の卒業論文は、それが最終バージョンにはなりませんので、卒論関係のファイルは,ここに随時アップロードされます。なお,今後の執筆予定としては,以下の通りです。(というか,宣言しておくので,誰か監視をお願いします)

今後の研究予定

  • 2月1日:方法論探究最終課題提出(ver.2.0予定)
    • ↑これできずに終わりますごめんなしあああ
  • 3月上旬:研究協力者向け研究報告書完成
  • そのうち:製本

提出バージョン

Ver.β1.2 : enshino_GThesisβ1.3 (1.2→1.3:データ分析最終課題を受けて、記述統計量と分散分析表を更新し、考察も一部追加)

Ver.β1.2 : enshino_GThesisβ1.2 (1.1→1.2:ヘッダのタイトルが間違っていたので訂正)

Ver.β1.1 : enshino_GThesisβ1.1

Ver.β1.0 : enshino_GThesisβ1.0

Ver.0.8 : enshino_GThesis.0.8

Ver.0.7 : enshino_GThesis.0.7

卒論概要(要旨ではない)

本研究は,茨城県教育委員会他が主催する,英語インタラクティブフォーラムの中学校の部における取り組みを事例として扱い,その特徴について検討を行うことを通じて,「コミュニケーション能力の育成」を志向する学校外国語教育のあり方を検討するものである。
英語インタラクティブフォーラムは,茨城県の中高生を対象とした取り組みである。中学生の部においては,「学年別の3〜4人のグループで,与えられた課題に基づいて……英語による自由な話合いを行う」形式のフォーラムが行われている。
I.E.F.の実施目的には「英語を使って双方向性を重視したコミュニケーション能力を高め[る]」とある。また,フォーラムの評価項目には 「表現力,通じやすさ,自然さ,正確さ」「豊かで適切な内容」「協調性のある親しみやすい態度」が挙げられている。以上の点から,英語の知識と共に,コ ミュニケーション能力やコミュニケーションに対する態度が注目されていることが分かる。(以上,引用は 茨城県教育庁, 2010a)
筆者は,I.E.F.を,筆者が主張する「普遍的コミュニケーション能力」を育成するための外国語教育の事例ととらえている。本研究では、その 「普遍的コミュニケーション能力」の構成要素とI.E.F.との関係性について検討し、その上でI.E.F.がコミュニケーション能力の育成においてどの ような効果を生むかについて調査する。

大学院入試研究計画書

少しくらい、ブログをツイッターだけにしないで、しかももっと活用していかなきゃな、と思う次第であります。

で、少し前から考えていたのが、「前に出す、共に動く、振り返る、後に残す」がこのブログのテーマであるProjectの意味する所ですので、せっかくだから自分のProjectとなるものをアーカイブ化するとともに、それを広く前に出してみようと思います。

そう、僕の書いてきたアカデミックペーパーの全てを、「前に出す、後に残す」のです。そのカテゴリが、『Papers』。

第一弾は、先般の大学院政策・メディア研究科入試の出願に際して添付した、研究計画書です。

ファイル:20100525_GAO-ResearchPlan

タイトルは「茨城県・英語インタラクティブフォーラムの評価分析 〜学校英語教育のあり方と、教育施策の分析手法の検討〜」。私が中学2年生と3年生の時に参加した英会話コンテスト「英語インタラクティブフォーラム」を事例研究の題材として扱います。その上で、この研究が目指すのは、日本の学校英語教育でなぜ英語を学ぶ必要があるのか、その意味の付与です。

私は常々、「日本人は日本に暮らす限り英語を必要としない。だから、英語という言語の言語知識を習得する必要は無い。英語学習の目的は、英語の言語知識ではなく、広く一般的な言語使用の方略、平たく言えば、どんな言語でも通用するコミュニケーション方略を身につけることだ」という主張をしています。ただ、その主張を主張でとどめず、説得力を持たせるために、この研究に取り組みます。

具体的な手法は、英語インタラクティブフォーラムの参加者と、その指導者を対象としたアンケート調査により、生徒の意欲態度の変化や、教師の指導実践の実態を明らかにするとともに、談話分析を用いて参加者の英会話の特性を調べます。

ここにアップロードすることをもって、院試にご協力いただいた皆さんへの、出願のご報告と代えさせていただきます。

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論文公開します

新年早々、松下政経塾で論文を発表して早一月。早いっすね。
このたび、松下政経塾HP内で僕の論文を始めとする、最優秀賞・優秀賞の論文が公開される運びとなりました(リンクはコチラ)。
しかぁし、掲載されている僕の論文は、応募した論文ではなく、当日のスピーチ原稿です。これは、応募した論文から派生したものであり、本来は応募した論文と掲載されるべきである!さらに、当日はメモ書き程度を手にアドリブで発表を行ったために一字一句全てが同じではない!そんないきさつもあり、スピーチ原稿のみの掲載には多少難色を示しました。
ならば。このブログを使う手は無い。だって最近記事書いてないし。という訳で、僕が応募した「自省録」、及び決戦大会スピーチ原稿「自省録2 〜その後〜」を掲載します。

長いのでPDFにしました→Jiseiroku1&2.pdf(156KB)
ぜひ読んでみて下さいね。