理論的に考えるエクササイズ

 S先生、遅くなってゴメンナサイm(_ _(m 先日の課題でコメントいただいたS先生から課題が出たのですが、うまく進みませんでした。駄目駄目ですね。
「やりだせば早いが やるまで遅い俺」どーでしょ。

 講談社現代新書1729 小林公夫著 論理思考の鍛え方 に掲載されている03年の日弁連法務研究財団適正試験から。
 公衆浴場の外国人排除について、そのシチュエーションを説明する文が掲載されており、その後ろに8つの論点が掲載されています。課題は『(公衆浴場の外国人排斥について)容認または反対のいずれかの立場を明らかにして…(中略)…意見書を書きなさい。…(中略)…自己の選んだ立場を支持する論拠になりうる論点と反対の論拠になりうる論点とに3点以上言及し…(中略)…工夫してまとめなさい。』です。

そこで今回は、
1.8つの論点から、容認派・反対派それぞれの意見を導く
2.指定課題に取り組む
の2つの課題に取り組みます。なお今回は、1.については文章ではなく短文で、2.については800字程度と、ゆるめにいこうと思います。すでに面食らっているので・・・


まずはシチュエーションを簡単に。
港町のA市にはB国人が多く来航し、街は歓迎ムードだったが、公衆浴場では、入浴習慣の違うB国人と日本人との間でトラブルが頻発したため、ほとんどの公衆浴場で「外国人お断り」となった。そのせいで、B国人、ほかの国の外国人、日本国籍を持った外国系移民も軒並み入浴拒否となった。
次に8つの論点を書き出します。
a.外国人の入浴習慣の違い b.民族・国籍による区別の是非 c.客を選ぶ自由
d.日本人客へのサービス e.地域振興 f.国際交流
g.言葉の壁 h.公衆浴場業の再生

1.8つの論点から、容認派・反対派それぞれの意見を書く
a.外国人の入浴習慣の違い
反対:文化の違いが存在することを理解し、その上でB国人に対し、日本の入浴習慣を知ってもらう、説明をするなどの努力をするべき。
容認:日本人の入浴習慣に合わせて営業しているのだから、その入浴習慣に従って入浴すべき。
b.民族・国籍による区別の是非
反対:いかなる事情があっても、人種・民族による区別はなされるべきではない
容認:文化的差異が解消されず、それが原因となり市民とのトラブルが発生するのであれば、市民を守るための区別はやむを得ない。
c.客を選ぶ自由
反対:トラブルが発生するB国人だけでなく、日本人の入浴習慣を知る日本国籍の移民までもが入浴を拒否されるのは不当である。
容認:営業する側の、客を選ぶ権利は当然認められるべきであり、自身の営業に都合の悪い客に対するサービスを行うという義務はない。
d.日本人客へのサービス
反対:日本人客へのサービスを重点に置くのはもちろんであり、外国人客にはその基準に合わせてもらうしかない。
容認:営業形態は元来日本人客に焦点を当てた者で、日本人客が最も心地よく利用できるサービスを提供する事が第一条件である。
e.地域振興
反対:A市は国際交流ブームを軸にした地域振興を図ることができる。よって、公衆浴場でも積極的に外国人を受け入れるべきである。
容認:外国人とのトラブルが原因で治安が悪化してしまえば、地域振興を図る事が難しくなる。
f.国際交流
反対:国際交流の一端に文化の紹介があり、公衆浴場業は日本の入浴習慣の紹介という役割を担っている。
容認:
g.言葉の壁
反対:
容認:公衆浴場側がB国語を習得することに新たな手間とコストがかかる上、市民すべてがB国語を習得しているわけではないから意思の疎通が図れずトラブルとなりうる。
h.公衆浴場業の再生
反対:外国人を受け入れることで、新たな利用客が増え、それによって公衆浴場業は再生できる。
容認:外国人受け入れによって日本人客が減少すると、日本人客へのサービスの改善を軸とした再生を図る事ができなくなる。

2.指定課題(意見書)に取り組む@800字
 最近、市内の公衆浴場で「外国人お断り」の張り紙を目にするようになったが、私はこの外国人排除の動きを容認する事はできない。
 そもそも、トラブルの発端となったB国人であるか否かに関わらず、全て外国人の入湯を拒否する事は行き過ぎではないのか。旧来からの利用者である市民とのトラブルを未然に防ぎ、市民の安全を守るという見方は可能だが、全面的に排除をする前に、日本の習慣での入浴を呼びかける、外国人向けに入湯時のルールを策定するなどの努力をすべきであった。
 今回の一件で、A市の国際交流ブームは冷めてしまったが、このブームは今後のA市の発展において重要なチャンスであったと考えている。特にB国との文化的かつ市民レベルの交流は、今後のA市の財政的、もっといえば経済的な発展につながる。他でもないB国人との交流が途絶えてしまえば、将来的にA市にとって損失となりうる。
 B国語によるサービスの提供は手間もコストもかかる。また、いくら国際化と言っても、市民全員がB国語を習得するわけではないから、意思疎通を図ることは容易ではない。しかし、B国語の無料講座やB国語によるサービス提供の支援を行うなど、行政側が政策を施すことは可能である。
 国際化による地域振興を背景に、A市民、外国人共に利用しやすい公衆浴場サービスを提供する事で、公衆浴場の利用者が増加し、結果公衆浴場業の振興にもつながる。トラブル防止を理由に外国人を拒否しても、事業は停滞もしくは低迷するだけであろう。これは他の業種においてもいえる事である。
 A市発展のために必要なのは、国際化を押さえつける政策ではなく、異文化の存在を認識した上で外国人との共生を目指す街づくりであると考える。結果的にその流れを止める事となった公衆浴場での外国人排除は、将来的に損失が大きく、賛同する事ができない。(766字)


Comments

comments

理論的に考えるエクササイズ” への2件のコメント

  1. お疲れ様

    今度あったら模範解答渡します。

コメントは受け付けていません。