外語アンケートの考察 その3

 先ほどまでは、全体の集計結果からの考察(あれで考察って言えるのかよ・・・)をしてきました。
 ただ、少数意見の中には、私の興味をゾクゾクッとそそるおもしろい回答がいくつかありました。「その3」では、そうした回答にスポットを当て、全体を通して考察してみようと思います。
 特に今回は、ネガティブ回答に目を向けようと思います。Q1とQ4では多くの人が「はい」と答えたのに、若干名「いいえ」という人がいました。今回は、その回答にも目を向けてみようと思います。


A.Q3の好きになったきっかけで「ラジオ講座を聴いてから」@1年生
 この生徒は英語は好き、将来必要と思う、中学時代も得意だったと答えました。得意だった理由は「文法が分っていたから」。この生徒は、NHK教育のラジオ英会話講座を聴いていたのでしょう。
 この生徒は、「文章を書く」「文法語法の学習」が得意だと言っています。その代わり「リスニング・ディベート・会話」が苦手であると言っています。ラジオ講座での学習は、主に文法語法が中心だったのでしょうか。
 この生徒は、中学校との比較で「英文法の学習の時間が減った」と答えています。自主的に学習を進めてきた事で物足りなさを感じたのでしょうか。将来的に身につけたいスキルには、「ディベート・会話」を挙げています。現在不得意であると感じているが故なのでしょう。

B.Q3で「世界の様々な国や民族の人とお話しできるのだと思うと、英語が楽しくてたまらなかった」@1年生
 ものすごく大きなきっかけですね。英語は好き、将来必要と思う、中学時代も得意だったと答えていました。その理由は、「分らない事が無かった」だそうです。
 この生徒は、自分から表現する活動が得意であると答えています。「ライティング・リスニング・ディベート・会話」です。反面、「会話練習が減った」とも言っています。
 「不自由の無いコミュニケーション能力」を将来身につけたいと言うこの生徒の回答は、英語が好きになったきっかけとリンクして、コミュニケーション、表現重視になっている印象を受けます。

C.Q4の理由で「英語は好きだったけれど得意科目ではなかった」@1年生
 英語は好きだし、英語は将来必要だと思っているけれど、得意ではないと述べています。英語を好きになったきっかけは「オーストラリアの海外派遣」。
 海外派遣の経験があるだけあって、特にな活動には「会話」が含まれています。その代わり、人前で話す「スピーチ」は苦手と述べています。「英語で会話が出来るようになりたい」と望んでいる一方で、会話練習の授業が高校では減ったとも述べています。

D.Q3で、「Rの発音っておもしろい!」@2年生
 何とも不思議なきっかけですが、「おもしろい」という事に喜びを感じたととれます。英語が好き、将来必要だと思う、中学時代も得意と答えています。得意であった理由は「好きだから・予習してあったから」。きっかけがきっかけだけに、学ぶ楽しみを覚えたのでしょうか。
 ほとんどの活動が好きと答えていましたが、「f(ディベート)」の隣に「!」がついていたので、よほどディベートが好きなのでしょう。今後も積極的に体験したいことにも「ディベート」があがっています。
 中学校時代のと比較では、ゲーム系の授業が減ったと書いてあります。しかし、コミュニケーション系の授業が増えたと述べているので、この生徒にとっては有益だったのだと考えられます。

E.Q3で「他の授業には無い新しい感覚」@2年生
 どんな新しい感覚なのでしょうか。そこには触れられていませんでした。英語が好き、将来必要と思う、中学時代に得意だったと答えています。得意だった理由は「小学校時代からやっていたから」。
 中学時代との比較で、増えたものに関してはほとんど挙げられていました。が、外国人との交流に関しては挙げられていませんでした。

F.Q3で「英語に触れ合いすぎて飽きた」@2年生
 英語は嫌いと述べています。英語の必要性は感じているようです。中学校時代に得意だった理由は「簡単だった」とのこと。
 将来身につけたい力は会話力。ですが、現在得意な活動は「英文読解」と「文法語法学習」だそうです。「飽きた」理由はここにあるのでしょうか。
 中学校との比較をすると、「文法」が増え「ゲーム」が減ったとの事です。文法学習が得意なのであれば、高校で増えた事によって「飽きる」事は無いと思うのですが、「飽きた」理由は別のところにありそうです。

G.Q3で「ただの『勉強』としか感じられなくなった」@2年生
 将来英語は必要だと思っているし、中学時代は「塾で予習していたから」得意だったそうです。しかし、中学時代と比較して「文法語法」「英単語」の学習が増えたと言っています。「ただの『勉強』」と感じてしまうのはこのせいでしょうか。
 将来的には、コミュニケーションのスキルを高めたいと書いている反面、現在はそういった活動が不得意のようです。「英語」という教科の学習をかなりやって来たという事が、この生徒にとって裏目に出てしまったのでしょうか。

H.Q3で「提出物が増加したこと、英語の授業が自分に合わなかったこと」@1年生
 中学校時代は「内容が簡単だった・分った事で『楽しい』と感じた」から英語が得意だったと述べています。英語は将来必要であると思っているにも関わらず、英語は嫌いであると言っています。明らかに、高校に入ってから考えが変わったようです。
 得意な活動に「英文読解」「文法語法学習」を挙げ、将来身につけたい力の所でも「読解力・文法語法・語彙力」を挙げています。外国語科の「英語表現」の授業で扱う表現系・コミュニケーション系の授業が自分に合わないと述べています。

 見ていると、どのようなきっかけで英語に取り組み始めたかによって、現在の得意分野・不得意分野のベクトルが異なってくると言えます。各人のアンケート用紙を総合的に見ると、英語を「勉強・授業」という側面から好きになっていった人は、自ずとそういった面に長け、「会話・コミュニケーション」といった活動に触れてきた人はそうした活動を好むということが分ります。全ての人が一様に、同じきっかけを通じて好きになっていく・得意になっていくという事はまず考えられないという事です。
 しかし、もう一ついえる事があります。Q8においては、ほとんど全員が「会話」「ディベート」「スピーチ」のいずれかのスキルを身につけたいと書いているのです。つまり得意不得意に関わらず、コミュニケーションのスキルが必要であると考えていることには変わりないのです。

 インタラクティブフォーラムの醍醐味は、全く知らない人と共通の話題について会話をする事を楽しむ、という事だと思います。しかし、全ての人が「会話を楽しむ」事が出来るかといったらそうではないわけです。ですが、インタラクティブフォーラムで得られる「コミュニケーションスキル」を身につけたいと思う生徒は多いと言えます。指導計画・メソッド考案をする上で、このバランスをどう取るかがかなり重要になると言えます。


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外語アンケートの考察 その3” への1件のコメント

  1. コメントの続き
    英語っておもしれー と思えたら,次のステップは・・・
    英語って使ってみるとすごいじゃんという達成感ですね。
    英語学習の達成感とは・・・
    目標とする人のように,自由に話して書いて読んで聞いて理解したり表現したりできるということ。
    (ということは,英語教師は,そういう能力を身に付けなくてはならないよね)
    そうすると,例えどんな方法でも英語学習を続けていける生徒ができあがると思うよ。
    inputしたらoutputする。それが単純な図式ですよね。
    そのinとoutのところでどうするか・・どうintakeすれば身に付くか・・・ そのところどころで,達成感や満足感を持たせればいいんだと思います。ということでコメント終了 ごめんね。うまくとまらないよ

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