2/27。母校古河第三中学校へ授業見学と言うか実地体験に行きました。もちろん教科は英語です。
1限目から早速授業が入りました。たった1日の体験とはいえ、まるで教育実習をしているかのようなスケジュールでした。職員室の机に座る姿も早速板についてしまって・・・
1限目は2−3での授業でした。学年末テストを終え、一応教科書の内容は終わっているようで、今回の授業の内容は「会話の広げ方」です。英会話でうまく話を広げるためのコツを学ぶ授業でした。目指すは「プレ・インタラクティブフォーラム」!
担当はT先生(JET)、G先生(ALT)、enshinoの3名です。
今回の目標は、いかに英会話をスムーズにやるかという事を学ぶものです。言語学習のサイクルとして「インプット(入力)」→「インテイク(運用)」→「アウトプット(出力)」という流れが最も効果的である、そうですが(C先生談)、今回の授業は「アウトプット」を重視したものですね。
このクラスはすでに前回の授業で、「どのようにしたら会話がスムーズにつながるか」といういくつかのコツを学習済みでした。それがこれ↓
・話し始める前に、well, uh, など「ため」をつくって話す内容を整理する。
・質問に答えるときなどは、事実を述べるだけでなくその感想も付け加える。
・あいづちやリアクションをした人が次に話す。
また、いくつかのあいづちやリアクションの表現も整理しました。
例としては、
・That sounds great! ・Lucky you! ・Oh, really? ・How about you? 等々。
まずは、担当の3人でデモ・インタラクティブ。今回のお題は全員「What did you do last weekend?」。先週末何をしましたか?っていわれても、全く覚えがない・・・仕方が無いので作り話しました。私自身は、すでに確認した3つのコツといくつかの表現以外にも、5W1Hの質問を出すようにしました。会話を広げるには、5W1Hタイプの質問をする事が一番だと考えます。
生徒は机を全て教室の後ろにはけ、椅子だけ出してきて座っています。大きく3つのグループに分け、それぞれ担当の先生が大きなグループに入っていって会話をするという時間になりました。やばい、どーしようと迷ったあげく、とりあえず大きなグループ全員で基本の会話の練習をする事にしました。
グループ全員が丸くなって、隣の人に次々にWhat did you do last weekend?と聞いていく練習です。質問された相手は質問に答え、質問した方はあいづちをいれる、というサイクルをやっていきました。質問に対する答えがうまく文章化できなかったり、現在形・過去形がごちゃ混ぜになったりはしていたものの、おおむねあいづちを打てていました。が、表現がワンパターン化しているというか、黒板に表現がいくつか書いてあるにも関わらず、みんな同じものしか運用できていないような気がしました。
その後、3人ずつに分けて会話をしてもらいました。時にはゲラゲラ笑いながら楽しそうに会話していました。ただ、会話を広げるための質問など、ちょっと発展したことはなかなか出来る事ではなく、ひたすらWhat did you do last weekend?の質問と答えとあいづちを繰り返しているだけではありました。
「良かったグループには前に出て発表してもらいましょう」という事になり、さらに全てのグループに僕が加わらなければならなくなってしまいました。げっ
前に出てやると、さっき出来ていた事も恥ずかしくなって出来なくなってしまうのは仕方ありませんよね。上手なところは、発言に対するリアクションや反応がうまかったり、あるいはHow about you?で返してみたりと、うまく表現を運用していました。僕が、黒板には書かれていない5W1Hの質問をすると、とたんに答えに詰まってしまう事もありました。
=私の反省=
・私の中で、生徒に要求するレベルが高すぎました。そりゃ誰でも簡単にべらべら喋れてたら苦労無いですからね。
・もっとゆっくりと話せば良かったと思います。別段難しい単語を使ったわけではないし、すでに学習しているはずの表現を使いましたが、話すスピードを生徒に合わせる事が出来ませんでした。
・生徒の発話上のミス(文法など)を指摘していいものやら、迷ってしまいました。正しいものを教えるべきか、間違いを恐れず楽しくやるべきかと考え、後者を選択しましたが、その線引きが難しかったです。
=授業の感想=
・話題や言い回しのストック(英語の文)が無い中でのいきなりの会話はやはり難しいと感じました。限定された表現でも、何度もリピーティングして定着してから話す方がいいと思えました。
・すでに学習している表現や単語をもっと運用できたらいいのではないかと思いましたが、覚えたら覚えっぱなしでなく、それを発する事が無ければ定着しないのだろうと感じました。
・最初に提示された会話のコツは、まさにその通りのものだと思います(自分でも気づかなかったものもありました)。日本語の日常会話でも同じコツが使えると思いますが、日本語と英語はそう簡単に切り替えが出来ません。
・生徒たちは、それなりに楽しんでいる様子でした。特にグループでの活動になると楽しそうな顔をしていました。しかし実際のところは難しいようでしたし、前に出て発表するとなるとそこまで楽しんでいる雰囲気ではなかったような気がします。
生徒たちには、この場限りにならずに、せめて3つの会話のコツだけでも覚えていてほしいものです。
教える側として教壇に立った初めての授業でしたが、疲れました。けっこう難しいものですね。