大学院入試研究計画書

少しくらい、ブログをツイッターだけにしないで、しかももっと活用していかなきゃな、と思う次第であります。

で、少し前から考えていたのが、「前に出す、共に動く、振り返る、後に残す」がこのブログのテーマであるProjectの意味する所ですので、せっかくだから自分のProjectとなるものをアーカイブ化するとともに、それを広く前に出してみようと思います。

そう、僕の書いてきたアカデミックペーパーの全てを、「前に出す、後に残す」のです。そのカテゴリが、『Papers』。

第一弾は、先般の大学院政策・メディア研究科入試の出願に際して添付した、研究計画書です。

ファイル:20100525_GAO-ResearchPlan

タイトルは「茨城県・英語インタラクティブフォーラムの評価分析 〜学校英語教育のあり方と、教育施策の分析手法の検討〜」。私が中学2年生と3年生の時に参加した英会話コンテスト「英語インタラクティブフォーラム」を事例研究の題材として扱います。その上で、この研究が目指すのは、日本の学校英語教育でなぜ英語を学ぶ必要があるのか、その意味の付与です。

私は常々、「日本人は日本に暮らす限り英語を必要としない。だから、英語という言語の言語知識を習得する必要は無い。英語学習の目的は、英語の言語知識ではなく、広く一般的な言語使用の方略、平たく言えば、どんな言語でも通用するコミュニケーション方略を身につけることだ」という主張をしています。ただ、その主張を主張でとどめず、説得力を持たせるために、この研究に取り組みます。

具体的な手法は、英語インタラクティブフォーラムの参加者と、その指導者を対象としたアンケート調査により、生徒の意欲態度の変化や、教師の指導実践の実態を明らかにするとともに、談話分析を用いて参加者の英会話の特性を調べます。

ここにアップロードすることをもって、院試にご協力いただいた皆さんへの、出願のご報告と代えさせていただきます。

<概要>

本研究は、茨城県教育委員会ほかが主催する「英語インタラクティブフォーラム」(英語表記は ”English Interactive Forum”。以下省略の際、I.E.F.と表記する)の中学校の部における取り組みが、フォーラムの実施目的に照らして効果的であるかどうかを、フォー ラムに参加する生徒と彼らを指導する教師の実態を調査することによって明らかにするものである。この事例研究を通じて、「コミュニケーション能力の育成」 の解釈を中心に学校英語教育のあり方を検討する見地を得るとともに、教育行政が主導する施策の効果を現場志向的かつ科学的に分析評価する手法を検討する。

英語インタラクティブフォーラムとは、茨城県の中高生を対象とした取り組みである。中学生の部では「少人数グループによる英語での討論 (茨城県教育庁,2004)」が実施されている。I.E.F.の実施目的は、双方向性重視のコミュニケーション能力育成のためのきっかけづくりであり、特 に生徒と教師に効果が期待されている。そこで本研究では、以下の二つの研究設問について、調査を行う。

  1. 参加する生徒はI.E.F.をきっかけとして、双方向的なコミュニケーション能力をはじめとする素養を身につけることが出来ているのだろうか。
  2. 指導する教師は I.E.F.の指導をきっかけとして、双方向的なコミュニケーション能力をはじめとする素養を育成するような指導を、授業等を通じてより多くの生徒に行う ことが出来ているだろうか。

本研究では、行政評価の枠組みを参考に、1)について、フォーラムにおける話し合いの談話分析や、参加生徒の動機づけや態度・意欲の変化に関する質問紙 調査を、2)について、各学校での指導の実態調査や、特徴ある指導実践の参与観察、アクションリサーチを実施することにより、I.E.F.の取り組みが実 施目的どおりに実行できているかを評価する。

Comments

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大学院入試研究計画書」への3件のフィードバック

  1. お久しぶりです。
    塾では大変お世話になりました。

    僕自身、中学2年、3年とインタラクティブに参加して、自身のコミュニケーション能力の向上に繋がったと思います。

    相手により理解してもらう為に分かりやすい表現をするように心がけました。
    そうすることにより、自分の考えも簡潔にまとまり、スムーズに会話を進めることができました。

    インタラクティブに参加して得たものはとても多かったと今になって思います。

    僕自身、インタラクティブに参加して本当によかったと思います。

    今、このコメントを書いていて自分は結局何をいいたいのか分からなくなってます。すいません。

    でも、インタラクティブに参加したことが僕の人生の中で大きな意味を持つことは確かです。

    やっぱいいたいいことがごちゃごちゃでスイマセン。

    大学院試験頑張ってください。

  2. utsugiくん、

    おひさしぶりです。高校はいかがですか?

    あなたが感じていたことを、僕も感じていたからこそ、僕はこれを大学の研究で行おうと思った訳です。

    できれば、あなたには、また連絡をして、話を伺いたいものです。

    高校でも、コミュニケーションについて考えることが多いと思います。
    がんばってね。

  3. ピンバック: enshino Project - 頭の整理をしてみる(Draft Writing & Mind Map) [方法論探求HW1]

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