ぼくらがかざるまち

なんか2年前のこの時期に、以下のような記事を書いていたらしく、掘り出してきたので掲示してみることにする。

こんばんは。
遠藤ことイルミネーション湘南台2008実行委員のしのびーです。

(中略)

でも、点灯はスタート。その日から湘南台の街を彩るイルミネーションが灯る、その第1日目です。
無事スタートを切って、湘南台の街を、きれいに飾るお手伝いができれば、と思っています。

ところで皆さんは、まちづくりにとって重要なキーパーソンって、誰だと思いますか?
街をつっていくのは、そこに住み、そこで商売をし、あるいはそこで学ぶ人々です。
その人たちが、日常生活を送る場所が街であり、日常生活を送る街をよりよくすることがまちづくりです。
その意味では、まちづくりにおいて重要なキーパーソンは、地域住民や商店の人々である、
と多くの人々はいうと思います。

あえて私は違った視点で考えています。
私が思う、まちづくりのキーパーソンは、「子どもたち」です。

「何を言う、実際に街のことを考えていろいろな行動を起こしているのは大人たちだぞ」と、
これを見ている人、とくに湘南台にかかわりのある方々はお叱りになるかもしれません。
それは否定しません。事実、湘南台では、たくさんの大人たちが、
自分のことのように湘南台のことを思い、さまざまな形で湘南台をよくする活動をしているのです。

私は何も、そういった活動が重要ではない、といっているわけではありません。
でも、子どもや若者は、街を活き活きとさせる力を持っていて、
そういった力がまちづくりにとって非常に重要である、といいたいのです。

私はもともと教育に興味を持っており、研究で中学生とよく交流を持ちます。
また、昨年度のイルミの企画や湘南台の友情キャンプへの参加を通じて小学生たちともかかわりを持ってきました。
それらの経験から思うことは、なにより子どもたちと接していると自分が元気をもらえるのです。
感情の表現が素直で、豊かで、何に値しても興味を持つ姿勢。
正直彼らの元気さは尋常ではなく、ついていくことができなくなるときもあります。
しかしながら、彼らのその素直さと接していると、自分の悩みなどを忘れるときがあります。

そしてある程度年齢が上がってくるにつれて、しだいに彼らは自分の住む街のことを考え出します。
湘南台の小学生や中学生も、自分の住む湘南台をよく見ています。
僕たち大学生でも気づかないような視点から、自分の住む街を見つめ、
どこがよいところか、どこを改善できるか、ということを真剣に考える力を持っています。

おそらくどんな大人も、子どもたちの真剣な姿・素直な笑顔を見ると、
下手なことはできないと思うし、自然と背筋が伸びる思いをすることがあると思います。
それは実は防犯の役目になるといえるのではないでしょうか。
何より、子どもたちと接することで得られる元気は、街全体に活力をくれると思うのです。

イルミネーション湘南台にいて、私は子どもたちが、そして子どもたちを通して大人たちが、
自分の住む街のことを真剣に考えることをしてほしい、と願っています。
子どもたちにとっては、もしかすれば湘南台は今後去っていく街かもしれない。
けれど、今自分が住んでいる街は魅力あふれる街であるということに気がついてほしい。
大人たちにとって、湘南台はただ自分の日々を過ごすだけの街なのかもしれない。
けれど、そこに将来住むであろう子どもたちに、いい魅力を残すことに力を注いでほしい。
だからこそ私は、イルミネーション湘南台の活動を、広く子どもたちに知ってもらい、
またイルミネーション湘南台の活動として、子どもたちと接する機会を多く持っているのかもしれません。

子どもたち目線の湘南台は、非常に魅力にあふれています。
それは日々私たちでも気づくことのできない魅力です。
まだ「街の魅力」に気づけないような子どもたちも、クリスマスの絵を描いてひとつの魅力を作り出してくれています。
現在、湘南台駅の地下に、幼稚園児の描いた「クリスマスデコレーション」が、
そして小学生の描いた「僕らの好きなこんな街」が掲示してあります。
そして、駅地下にお目見えした巨大ツリーには、子どもたちの願いが書かれたオーナメントが取り付けてあります。
彼らのつくったものから、湘南台の子どもたちが、どのような目線で何を感じているのかを見てください。
そして、11月30日日曜日の点灯式では、子どもたちが手作り楽器でてづくりの音楽会を開いてくれます。

イルミネーション湘南台が、街にイルミネーションをともし、それにあわせて子どもたちとイベントをつくりあげる。
それが、彼らにとっての、湘南台の魅力のひとつとなることを願っています。
そして、わたしたちのイベントに参加することで、

自分もまちづくりに参加している;街をかざっている

ということを意識してくれたら、僕はそれだけですごく幸せになるんだと思います。