障害者雇用「から」考える。ジョブの最適化と社員活躍の未来〜人事・えんしのさんの視点から〜(インタビューしていただく01)

えんしのさんと私(以下げんさん)の出会いは、2022年11月。沖縄県・宮古島にあるRuGu Glamping Resortを経営する安部孝之さんや、人事界隈のイベントやコミュニティを運営されてきた三浦孝文さんの呼びかけで、大人の修学旅行に参加したことがキッカケでした。

宮古空港に着いた私を、皆が集まる会場まで車で迎えに来てくれたえんしのさん。事前やりとり(@facebookのイベントページ)でなんとなく顔と名前は知っていたものの、会うのは初めて。

会ったことがない人との待ち合わせって緊張するな〜と思いながら駐車場を歩いていると、車から降りて、手を振ってくれている人の影が。

開口一番、「オンラインだけじゃ、顔が分からなくて大変だったでしょう!」と言うえんしのさんに、この人はきっと、細やかな気遣いができる人なんだろうと、お人柄の良さを感じたものです。

その後、皆で夕食を囲んだ際、当時、工場人事や障害者雇用に関する課題に取り組んでいた私の話を真剣に聞いてくれ、喋る、喋る、喋る。その熱意に驚いたものでした。

今日は、そんなえんしのさんが、日々精力的に取り組まれている障害者雇用支援について、話を伺いました。少しでも興味を持たれた方は、ぜひ、ご清覧くださいませ。

この記事は、このブログ enshino.biz の所有者である遠藤忍が、自らの「とっちらかった思考を整理してもらいたい」と知人に呼びかけたことに端を発する企画『インタビューしていただく』の一環で書かれたものです。

著者紹介

宮元 ひかる(げんさん)
青森県出身。静岡で暮らしながら、福岡と東京の会社で広報・人事として働く。本名は宮元だが、宮本によく間違えられるので、ミライフ・キャリア・デザイン(4期生)で”げんさん”というあだ名を作ってみた。最近は、本名で呼ばれる機会が少ないので、ひかるさんと呼ばれるとちょっと嬉しい。

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初任者へおすすめの一冊2024 – 吉藤オリィ『ミライの武器 – 「夢中になれる」を見つける授業』

まだ少し寒いが、春は確実に近づいてくる。曜日感覚が薄れているが、もう3月になってしまった。

年度の切り替わり。日々奮闘する教職員たちにとっては、おわりとはじまりが背中合わせとなる時期。そしてもうすぐ、教育現場には「初任者」がやってくる。

毎年この時期になると、私は、一般社団法人かたりすと・サイト “カタリスト for edu” の企画「初任者へおすすめの一冊」を楽しみにしていた。それは読み手としてもだが、書き手として、という方が強く、お陰様で3年連続執筆、うち、Web掲載の1本目を2年連続で務めさせていただいた。

なんなら勝手にもう一冊紹介したこともあった。

しかし、2024年は、この企画をお休みにする、という知らせが届いた。2023年の時点で紹介する本は決めていたのに・・・

ええい、なら勝手に紹介するまでだ。

すでに教職を離れて2年、そんな私が何を言うか、と思われたとしても、初任者として学校現場に向かう尊い人々に、未来をつくる仕事に向かう人々に、その想いを託したい。

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業務報告書作成のコツ

業務報告書作成のコツは?

そんなLINEが、ある日曜の朝に来た。まだベッドに横たわっていた僕は、こう返した。

すでに頭のなかにあるんだけど、書くのがめんどいので後でやる。一日ちょうだい。

そしてそのままにしてしまい、結局コツを伝えないままでいた。ようやく、その「コツ」とやらを書き出すことができたので、ここでシェアしたい。

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2025年の4月からの歩み

と、タイトルを置いてみたものの、そんなことなど決まっていない。

現職を続けるのかも、新たな進路を取るのかも、何も考えていない。羨望と、その裏にある承認欲求とから、あれやこれやと「いいなー」ということは湧いてきても、所詮は喉から手が出るほどの欲望には昇華していない。

ただしこのタイトルが示すのは、最低でもあと1年半ほどは、現職で「障害者雇用」に携わっていくことは揺るがない、ということだ。少なくとも「これはやらんとあかんやろ」ということを取り組み切るには1年以上かかる。現職に留まっても、他の仕事に移っても、今この時点の延長線上にある「これはやらんとあかんやろ」ということは1.5年でケリをつけ、自分の現状の職責は、留まるならアップデートし、離れるなら誰かに引き渡していく。そのタイムラインとして、あと1.5年ほど、入職から約3年というのは、ちょうど良いのかもしれない。


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ぼくたちは、災害に、無力だ (シークレット・ライター #02 – 作品15)

ぼくたちの元日など、お構いなしに

2023年を見送ってすぐ、珍しく元日から開いていた地元のカフェに向かう道すがら、けたたましく唸りをあげるスマホ。その刹那、ゆったりとしたゆらぎが、アスファルトの上で感じられた。

1月1日、16:10。マグニチュード7.6の地震が能登半島を襲い、最大震度7を記録する大きな揺れが、多くの建物を倒し、数々の道路を遮断し、有名な市場を焼き払い、津波と土砂崩れを引き起こした。

カフェに着いて、お気に入りのフレーバーカフェラテ(ストロベリー・ホット)とフレンチトーストを頼んですぐ、NHK+を起動してニュースで情報を見る。「たまたまうちの常連でPCに強い人たちが揃っている」と曰う店主。ラテアートを描きつつも、「どうなってる?」と私に聞いてくる。

NHKはひたすら、能登半島沖の映像を流しながら、女性アナウンサーが繰り返し叫ぶ音声を届けた。

「今すぐ逃げること。テレビを消して、いや消さなくていいです、いますぐあなたが逃げてください」

3.11の津波警報をおおごととして捉えられなかった人々がいた反省から、強い口調で警戒を呼びかける報道姿勢を「かくあるべし」と思いつつ、他のテレビ局も災害情報に徹し続け、結局、正月の風物詩である格付けチェックも東西ドリームネタ合戦も、埼玉県政財界人チャリティ歌謡祭も、放映がされなかった。ただ唯一、テレビ東京だけが「充電させてくれませんか」を放映した、精神衛生上それは救いだった。

多くの人が、能登に帰省をしていたはずだ。ジョージア国の大使も石川に観光に向かう道程だった。

みんなにとって、等しく・穏やかに訪れたはずの元日を、そんなことなどお構いなしに天災が襲う。

「人間の都合など知らん」と言わんばかりの自然の威力。ぼくたちは、災害に、無力だ。

ぼくたちは、自分と「おとなり」の命を守れるか

1月3日、同居人たちとの会話のなかで「防災備蓄を買った」という話になった。私はこれといって備蓄はしていないが、ふるさと納税返礼品のパックライスと湖池屋のポテトチップスがあり、また無印良品の「バウム」を大量購入していて、そして炭酸水が大量にある。ちなみに、冷凍食品は、無力だ。

備蓄まではいい発想だとして、さてあなたは、この家のリスクと、逃げ場所を、知っているだろうか。

大規模災害が発生した際の、東十条一体の「避難場所」=火災から逃げる開けた場所として指定されているのは、URの王子五丁目団地。ジャパンミートの手前側の、あの団地だ。一方、建物が住めなくなった時の避難所に指定されているのは、この家の近くの東十条小学校だ。

しかし、王子五丁目団地も東十条小学校も、そしてこの家も、ハザードマップによると、荒川が氾濫すると0.5m〜3mで、沈む。また地盤については、建物倒壊危険度も火災危険度も5段階中で3。東京都内の「丁目」の区切りのうち、危険性が高い方から並べて上から1/4以内に位置する、東十条2丁目。もちろん耐震工事はされているが、しかし輪島のあのビルの倒壊を見ると、我々も安全とは言い難い。

いざということが起きた時、ネイバーズ=おとなりどうしは、助け合うことができるだろうか。

その前に、自分の命を確保することはできるだろうか。そもそも、あなたは、逃げられるのか。

ベランダに物を置くことを禁じられているのも、「オリロー」を使った避難をする通路になるからだ。3階をのぞいて、奇数階は外側2部屋、偶数階は中央2部屋に、避難はしごが設置されている。ということは、奇数階は中央2部屋の上から、偶数階は外側2部屋の上から、人が降りてくる。その避難を妨げず、先に降りた人が後から降りる人を助けることができるだろうか。

オール電化のこの家は、電気がないとお湯すら沸かせられない。キャンプ好きな住人が多いのは幸いなことだが、104人すべての住人が身を寄せるには、いつもは広く感じる2階も、手狭がすぎる。

「いつか」がいつか、わからない災害。知識と覚悟に乏しいままでは、ぼくたちは、災害に、無力だ。

何かしたくても、何もできないぼくたち

過去の災害対応の蓄積から、地震発生後72時間は「緊急期」として、現地の自助で対応するのが通説とされている。その後、現地の状況が見えてきて、外からの支援を受け入れられるようになってきて、徐々に物資や人的支援が始まっていく。それまでの間、被災地外にいるぼくたちは、報道機関の情報に触れ続けることになる。

苦しんでいる人たちがいるのに、苦しんでいない、ぼくたち。

そんな状況下で大事になるのは、被災地の無事を祈りつつ、ぼくたちの心身を健やかに保ち、いつも通りの生活を営むことなんだ。

Yahoo!募金が、いち早く募金の受付を開始した。多くの人が「いまできることを」といって、募金をし始めた。一方で、募金先に迷うという声も多く聞かれた。ぜひ知っておいて欲しいのは、「義援金」は最終的に被災各県に集約されて被災状況に応じて被災者本人の手に渡るものということ。その一方で、現地への支援に入るNPOやNGOの活動を「活動支援金」として支える方法もあるということ。支援金は即効性があるが、義援金は直接支援になる。

ぼくたちの祈りを、どう届けるか、よく考えて欲しい。なおのこと、物資そのものの個人送付ほど、いまこのタイミングで迷惑この上ないことはないのだ。

北陸の冬は寒く、三連休には雪が降るらしい。思った以上に建物の倒壊も火災の焼け跡も凄まじい。

生活を何とか営める「復旧期」を超え、「復興期」に至るまでには、思ったより時間がかかるだろう。

今を苦しんでいる人の安寧を祈り、支援の気持ちを向けること以外に、ぼくたちは、災害に、無力だ。


この作品は、遠藤が住まうソーシャルアパートメント「ネイバーズ東十条」において開催した文章展示企画である「シークレット・ライター」の第2回(テーマ:わたしの「ゆく年・くる年」)に寄稿した作品です。
「シークレット・ライター」のつくりかた(ソーシャルアパートメントに暮らしています。2.52)

「シークレット・ライター」のつくりかた(ソーシャルアパートメントに暮らしています。2.52)

2023年12月に、こんな記事を書いた。

「大人の文化祭」のつくりかた(ソーシャルアパートメントに暮らしています。2.51)

現在住んでいるソーシャルアパートメントで、”Share Our Culture!” をコンセプトにしたイベント・Higashi-Jujo Neigbors’ Culture Day 2023を開催した。いわゆる「大人の文化祭」なのだが、そのなかで「シークレット・ライター」という企画を行った。これが思った以上に大きな反響を得たので、どうやって思いついて、どうやって取り組んだか、記録に残しておきたい。 続きを読む

だれかとともにすごすということ(シークレット・ライター#01 – 作品10)

たとえばそれは、ごはんを一緒につくって食べるということ。

「ねーねー、〇〇たべたい」なんて一言を「えー」と言いながらも受け止めて、そこから、どうやってなにを作ろうかをひとしきり考える。冷蔵庫には何があったっけ。足りないものは、歩いてコンビニまで行くか、チャリでスーパーまで行くか、どうやって調達しようか。頭のなかをぐるぐると駆け巡っていく「ああしよう」「こうしよう」たちが、ついに一つのレシピに辿りつく。わたしは料理をし始めると自分の世界に入ってしまいがちで、だからあたまのなかに浮かんだ手順を進めようとすると全てを自分で取り組もうとしてしまう。そこに「ねぇ、いっしょにつくろうよ」と言ってくれるおねだりの主。あーしてこーして、というのをおねだりの主に伝えながら、出来上がった共同作業のお昼ごはん。破れが補修されたソファに座ってからの「いただきます」、一口目がそれぞれの口に運ばれた刹那、おねだり主から「めっちゃおいしい、最高じゃん」という言葉と満面の笑顔があふれる。それが、うれしい。

たとえばそれは、コーヒーを淹れるということ。

コーヒーがコンセプトのネイバーズ東十条には、それぞれのこだわりをもって暮らしている人が多い。コーヒーにもそれぞれこだわりが現れていて、エスプレッソマシンを使う人、サイフォンで淹れる人、フレンチプレスが好きな人、それぞれのスタイルで楽しんでいる。もちろん多くはドリップなんだけど、だからなのか、だれかがペーパーフィルターを買ってストックしてくれているのが、ありがたい。豆へのこだわりもひとそれぞれで、たとえばわたしは浅煎りが好きなんだけど、深煎りのずしんとした味がいいって人もいる。なかには豆の焙煎だってしちゃう人もいる。東十条には、ひとつぶ珈琲やマヤ珈琲焙煎所、神谷珈琲店といった豆を売るお店もあって、いろんな楽しみ方ができる。一人でじっくりコーヒーを淹れる時間は、コーヒーを飲むことと同じくらい、リラックスした時間になる。だけど、平日の昼下がり、ラウンジで仕事をしている人がいると、誰かが「コーヒーちょうだい」とおねだりしたり、はたまた「コーヒー飲む人?」とめぐんでくれたり、そういったコミュニケーションのきっかけが生まれる。コーヒー好きどうしの「ねぇ、それどこの豆?」「へぇ、そういう淹れ方するんだ」という会話もよく生まれている。コーヒー好きが退去をするときは、エスプレッソマシンの使い方講座が行われる。あなたとわたしの間にコーヒーがあるだけで、今日の一日を心地よく過ごすことができそうだ。

たとえばそれは、他愛もない会話をするということ。

よるごはんを食べて、ラウンジに座っていると、ひとり、またひとりと集まって、長机に座っていく。首から上は、楽しい顔もあれば、疲れた顔もあって、それぞれの一日をそれぞれなりに生きてきたんだなということがよくわかる。「今日、何してたの?」という質問から始まることもあれば、「ねぇ聞いてよ」という声かけから始まることもある。みんな、具体的な何かはなくとも、何かを誰かに話したくて、誰かの何かを聞きたくて、それで集まってくる。日々のラウンジの会話そのものに、どれだけの「意味」があるかなんて、実はあんまり関係なくて、「話したい」と「聞きたい」の間にことばをおいて、その温もりを感じられさえすればいい。「めっちゃウケる」って笑ったり、「それはないわー」と怒ったり、「それはしんどいね」って悲しんだり。いや、そんなに感情が上がったり下がったりしなくたって、なんの変哲もない日常の、他愛もない会話を共有できる人がいるだけで、それでいいと思う。

たとえばそれは、夜の散歩に出かけるということ

たしかにネイバーズ東十条に住んでいると、それぞれの趣味を集めたら、その幅はとても広いものとなって、週末ごとにいろんな「おでかけ」が生じる。ごはん行こう、カフェ行こう、イベント行こう、展示会行こう、映画行こう、ライブ行こう、フェス行こう、スノボ行こう、キャンプ行こう。そうした、東十条を飛び出すおでかけは、非日常の楽しさの中で、わたしたちのつながりをもっと深くしてくれるし、思い出に深く刻まれる。だけど、そんな「トクベツ」を味わわなくても、「ちょっと行こうよ」といって、玄関を出て少し歩くだけでも、十分楽しいって思えることが多い。夜の外の雰囲気って、不思議な引力を持っていて、夏なら涼しさ・冬なら寒さを感じながら、少し暗い中を話しながら歩いていくと、しぜんとじっくり話せる気がする。コンビニに行くたった数分の距離だって、なんかワクワクしてしまう感じがある。いちばんいいのは、サミットのある通りのマンションの中庭。あそこ、夜になるとすごくいい照明が灯って、めっちゃ雰囲気いいんだよね。遊具の網みたいなところに座って、酔い覚ましをしながら話していると、すごく落ち着いた話ができる。そんな時間が好きだったりする。


だれかとともにすごすということは、特別なことなんかじゃなくて、むしろ日常の方にこそそんなシーンがたくさんつまっていて、日常の中にある温もりを感じることが、うれしさをわかちあえることが、だれかとともにすごすということの良さなんだと思う。

そういう暮らしができることの幸せ。狭い自室にとどまらないシェアの日々が、わたしは好きなんだ。


この作品は、遠藤が住まうソーシャルアパートメント「ネイバーズ東十条」において開催した文化祭「Higashi-Jujo Neigbors’ Culture Day 2023」内で開催した文章展示企画である「シークレット・ライター」に寄稿した作品です。

「シークレット・ライター」のつくりかた(ソーシャルアパートメントに暮らしています。2.52)

無題(シークレット・ライター#01 – 作品06)

「ねぇ」

「なに?」

「最近さ、ラウンジも雰囲気変わったくない?」

「それなー」

「新しい人も増えたじゃん」

「やっぱさ、だいたいみんな更新のタイミングで、出ようかなってなるよね」

「オープニング組もほとんど出ちゃったし、やっぱ雰囲気変わるよね」

「なんか最初は、夜帰ってきて、2階が盛り上がってる音、ちょっとビビってたんよね。なんか、うちすごいとこ来ちゃったんかな、みたいな」

「わかる。ぜったい楽しいんだろうけど、なんだろ、気後れしちゃう感じっていうか、勇気いるよね」

「入ったころはさ、けっこうみんな夜ラウンジで飲んでて、しかも遅くまで。ほんとみんな元気だなって思ってて、みんな起きているから自分も起きてないといけないのかなとか思ってたかも」

「えー、それは考えすぎでしょ、寝たくなったら寝ればいいじゃんって思うけど。あ、でも、なんか楽しんでるところに入っていくのはちょっとしんどいかも」

「そっか、でもけっこうみんなウェルカムじゃない? なんか、思ったよりみんな優しいっていうか」

「いや、意地が悪い人はこんなとこ住めないでしょw」

「たしかにw でもたしかに、うちらが入った頃から、雰囲気変わったなーってのはあるよね」

「でしょ。だって夜も遅くまで飲んでいる人たち、減ったもん。前は平日だって2時くらいまで起きてた人いたけど、最近は平日だと12時すぎたらシーンってしてない?」

「いやいや、遅くまで飲んでる人はいるよ。でもだいたいおんなじ顔ぶれな気はする」

「でもさ、なんていうか、群れてはないよね。よくこの組み合わせ見るよなーとかはあるけど、でも特定の人とだけ一緒にいるとかなくて、みんなけっこうお互いに話したりご飯食べたりしてるじゃん」

「下、降りてくる人は、基本みんな話すの好きなんだよ。だからシェアハウス住むんじゃんね。寂しがり屋かガチの陽キャ。うちらはどっちかっつーと」

「寂しがり屋?w」

「絶対そうw でも別に苦手な人とかいないじゃん。みんな優しいし。だから群れないんじゃん?」

「じっくり話すとみんなめっちゃおもしろいんよね。おもしろいっていうか、興味深いっていうか。夜だとあんまり仕事の話とかなりにくいけど、昼にワーキングとかラウンジで仕事してると、真面目な一面とか見れるからそれもいいなーってなるよね」

「わかる。マッチングアプリがどうこうとかばっかり話してる人もさ、ちゃんと仕事とかキャリアとかの話聞くと、めっちゃ考えてて参考になったりすることあるよね」

「そうそう、だから新しい人たちも、もっと話したらいろいろ堀り甲斐ある気するんよね。だから、なんかさ、もっとみんな気軽にラウンジ降りてこられたらいいんだけどさ」

「いやーみんなはむずいって。別に関わりたいって思ってない人もいるだろうし」

「それはそうなんだけど、でも関わりたいって思っててもチャンス逃した人もいるくない?」

「あー、たしかに。長く住んでくると居心地よくなって、よく顔合わせる人と喋っちゃって、別に群れてるつもりないけど、グループできちゃうと入りにくく感じるんかな」

「だから言ったんじゃん、『楽しんでるところに入るのちょっとしんどい』って」

「長く居る人たちのほうが、新しい人が入りやすいような雰囲気つくるのが大事なんじゃね?」

「あとは、イベントとかごはん会とか、きっかけがあればだいぶありがたいんだろうねー」

「キャンプとかフェスとか行くのもそういうのがきっかけだもんね。うちは誘われるばっかだけど」

「おんなじー。誘ってもらうのはすごくありがたいよね。でもうち、逆に誘うの苦手なんだよね」

「あんま気にしないでいいんじゃん? 誰か誘ってみんなでどこか行きたかったら、ごはんのときに『〇〇行きたいんだけど』ってしれっと話してみたりすればいいし。みんなフッ軽だから、けっこう乗ってくれること多いしさ」

「でも、1対1とか、みんなどうしてんだろ。なにがきっかけでそうなったりするんだろうね。みんなネイバーズの中でってガッついてる感じもしないじゃん」

「それ、自分で言う?w」

「ほら、うちらは、あれじゃん、類は友を呼ぶ、みたいな?w」


この作品は、遠藤が住まうソーシャルアパートメント「ネイバーズ東十条」において開催した文化祭「Higashi-Jujo Neigbors’ Culture Day 2023」内で開催した文章展示企画である「シークレット・ライター」に寄稿した作品です。

「シークレット・ライター」のつくりかた(ソーシャルアパートメントに暮らしています。2.52)

「大人の文化祭」のつくりかた(ソーシャルアパートメントに暮らしています。2.51)

2022年6月に、こんな記事を書いている。

ソーシャルアパートメントに暮らしています。2(ネイバーズ東十条の暮らし)

それから1年半くらいが経った。

あんだけ「ソーシャルアパートメント、なじむのしんどい」と言っていた自分が、「大人の文化祭」なる企画を主導してしまうところまできたのが自分でもびっくりだ。

“Share Our Culture!” をコンセプトにしたイベント・Higashi-Jujo Neigbors’ Culture Day 2023を、11月23日(木・祝)に開催し、現住人はもちろん元住人や住人の友人を含む50人を動員し、有意義かつ楽しい時間を過ごすことができた。実質的に「実行委員長」になった自分が、何を考えて企画を組んでいったか、記録に残しておきたいと思う。

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「いま、それぞれの居場所から2023」 – 遠藤忍とフレンドたちによるZoomトークイベント

2023年6月21日(水)〜23日(金)の3夜連続で、私・遠藤忍とフレンドたちによるトークイベント「いま、それぞれの居場所から2023」を、3年ぶりに開催します。

申し込みフォームはこちら

2020年6月、32歳を迎えるタイミングで、「いま、それぞれの居場所から」というトークイベントを開催しました。自分の誕生日をちやほやしてほしい、という承認欲求を拗らせて開催したイベントでしたが、かなり豊かな時間を過ごすに至りました。

「いま、それぞれの居場所から」を終えて、これからを見つめる

それから3年、当時は公立中学校の講師だった私が、今はまた別の仕事に就き、そこからちょうど1年経ちました。変わりゆくことと、変わらないこととを、それぞれの居場所から見つめ直す機会をそろそろ持ちたいと思い、再度企画することにしました。

承認欲求を拗らせ続けた私による、ちやほやされたいが故の俺得イベント。けれど「公共財、えんしの」としての自負のもと、乗っかってくれた仲間たちといっしょに、「いまここ」を見つめて、考えを深める時間を過ごしたいと思っています。

そもそも「お前誰だよ」と思った方はこちら

全体のコンセプトや、各セッションのテーマと登壇者情報は、長くなるので以下に記載しますが、ぜひじっくり読んでいただいて、参加をいただきたいです。 続きを読む